特食ニュース

MSCニュースVOL.6   2015年11月15日

勉強会レポート

 

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10月30日(土)に開催された南河内嚥下研究会の調理実演、試食会にお邪魔してきました。

主とするテーマは日本摂食・嚥下リハビリステーション学会が考案している嚥下調整食学会分類2013の理解を深めるということでした。コード分類表の嚥下訓練食0j~嚥下調整食4までを実際にコード別に段階の調理して試食する。そしてコード別の段階の違いを自分たちで体感するという内容でした。当日は20名のかたが参加しており協賛企業は(株)フードケア、キッセイ薬品工業(株)、(株)宮源の3社様でした。

 

 

<嚥下訓練食 0j>

 

南河内嚥下研究会 調理実演・試食会

 

 

均質で付着性、凝集性、かたさに配慮した離水の少ないゼリー、たんぱく質の含有量が少ないもの。

 

♦実演内容♦

フルーツゼリー、カップアガロリー(キッセイ薬品工業)を使って適切な飲み込みができるかを参加者全員で確認。

 

カップアガロリーの動画はこちらをクリック!↓↓↓

 

 

フルーツゼリーに関する情報はこちらから⇒http://www.b-style-msc.com/SHOP//10950.html

 

 

嚥下訓練食 0t

南河内嚥下研究会 調理実演・試食会

 

 

均質で付着性、凝集性、かたさに配慮したとろみ水、たんぱく質の含有量が少ないもの(ゼリー丸のみで誤嚥したりゼリーが口の中で溶けてしまう場合)。

 

♦実演内容♦

スルーキング(キッセイ薬品工業)を使い、スプーンですくった時点で適切な食塊状になっているかを参加者全員で確認。

 

同社のとろみ調整剤、新スルーキングiの動画はこちらをクリック↓↓↓

 

嚥下調整食 1j

南河内嚥下研究会 調理実演・試食会

 

 

口腔外にてすでに食塊状になっている。(少量すくってそのまま丸呑み可能)

なめらかな、ゼリー・プリン・ムース状のもの。

 

♦実演内容♦

実際に焼きプリンを作り適切な食塊状形成の確認。

 

♦講師からのアドバイス♦

かぼちゃのピューレやさつま芋のピューレを混ぜてプリンを作るとバリエーションが増える!

 

 

嚥下調整食 2-1

口腔内の簡単な操作で食塊となるもの。(咽頭では残留、誤嚥しにくいように配慮したもの)粒がなく、付着性の低いピューレ・ペースト・ミキサー食。

 

♦調理実演内容♦

スルーパートナー(キッセイ薬品工業)と鮭のすり身(ふくなお)を用いて実際に鮭の塩焼きを作りました。

 

♦調理のポイント♦

・材料と同量のだし汁と0.8%のスルーパートナーをミキサーに入れて攪拌する。

・鍋に移し85℃以上に加熱する。

・食品ラップで成形し物性を安定させる。

・切り分け、仕上げにバーナーで焼き目をつめて完成!

 

♦講師からのアドバイス♦

通常の魚の切り身だとミキサーにいくらかけても繊維が残り粒のないなめらかなペーストにはならないため、市販の魚のすり身などを使うことをおすすめします!肉をミキサーにかける場合は鶏のモモ肉がよい。食材に含まれる脂肪がミキサーにうまく混ざり合う。豚肉や牛肉を使用する場合は、酵素(スベラカーゼミート)に漬け込みすることでなめらかなミキサーの仕上がりになる。

 

 

嚥下調整食2-2

やや不均質(粒がある)ピューレ・ペースト。ミキサー食。

 

♦調理実演内容♦

講師:(社)信和会 介護老人保健施設 茶山のさと 嚥下プロデューサー 辻 秀治先生

スルーパートナーと鮭の切り身を用いて鮭の塩焼きを作りました。

 

♦調理のポイント♦

鮭の切り身をグリルで焼いた後、身と川を外す。

別々に同量のだし汁とスルーパートナー0.8%をミキサーに入れて攪拌する。

鍋に移し85℃以上に加熱する。

食品ラップで形成し物性を安定させる。

切り分け、仕上げにバーナーで焼き目をつけて完成!

 

♦講師からのアドバイス♦

でんぷん製品は固まりにくい!ゲル化剤(スルーパートナー)の半分量のおかゆペルパーを入れると仕上がりが安定する。

嚥下調整食3

講師:(株)宮源 テクニカルインストラクター 調理師 高橋 浩幸先生

舌で押しつぶして送りこみが可能な料理(誤嚥のリスク軽減に配慮されているもの)

 

♦調理実演内容♦

ミキサーゲルと鮭の切り身を用いて鮭のやわらかムニエルを作りました。

 

♦調理のポイント♦

・鮭のムニエルをほぐし身状になるようにフードカッターに軽くかける。

・鮭の分量の2割程度のだし汁とミキサーゲルを加えて、混ぜ合わせる。

・鍋に移し温めなおし型枠やラップ等で形を整えて完成。

 

♦講師からのアドバイス♦

キザミ食をまとめて成形します。形状をキレイに整えるのは、食材は少し温めてると成形性がよくなります。

 

 

嚥下調整食4

講師:(有)宮 BLISSぶらくり 総料理長 松本 健先生

窒息と誤嚥のリスクを配慮して素材と調理方法を得rなんだ料理。箸とスプーンで切れるほどやわらかいもの。

 

♦調理実演内容♦

スベラカーゼミート(フードケア)と鮭の切り身を用いて鮭の塩焼き(やわめし)を作りました。

 

♦調理のポイント♦

・材料を5%の濃度のスベラカーゼミート液に4~5時間漬け込む。

・鍋に水と鮭を入れて火にかける。

・鍋から取り出し、水分を取って振り塩をする。

・仕上げにガスバーナーで焼き目をつけ付けて完成。

 

♦講師からのアドバイス♦

嚥下調整食4(やわめし)は外観的にはほぼ常食の料理で、やわらかい食事となっている。スベラカーゼミート漬け込み後の調理方法としては、グリルやスチコンで焼くのではなく鍋に水を入れた状態から鮭を茹でるという方法である。こうすることによって鮭の身の繊維が固くならずに仕上がる。焼き目はガスバーナーで炙ることによって見た目が焼いたように香ばしく見える。

 

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